小山薫堂さん著の「妄想浪費」を読みました。
小山さんといえば映画「おくりびと」の脚本家やくまもんの生みの親として有名ですね。
今回は「妄想浪費」について述べさせていただきます。
人を幸せな気持ちにさせるお金の使い方
タイトルに妄想とある通り小山さんがこういったサービスがあったらいいなというお話もされていますが、実際に小山さんがどういったお金の使い方をしたのかという話もあります。
どのエピソードもすごくおもしろいですし、何より人としての温かみのある話ばかり。
たとえば、小山さんの故郷である天草にある「まるきん製菓」というたいやき屋さんを復活させる話。
店主が高齢になり閉店するたいやき屋さんがありました。地元に愛されているお店をなくしてはいけないという思いから小山さんはそのオーナーとることを決意。復活プロジェクトをすすめるうちにいろいろな人を巻き込んでいきます。
また、小山さんが若いころに乗っていたレンジローバーを探し出し、助手席を手に入れる話も印象的でした。乗っていたレンジローバーは見つかったのですが、オーナーは簡単には譲ってはくれません。譲ってもらうために小山さんのとった行動がすごかったですね。助手席に対する思いの強さが伝わりました。
どうやったら喜んでもらえるかを考えるのって楽しい
この本を読んで、人に喜んでもらうにはどうすればいいのかを考えることが楽しいということを再発見できました。人にプレゼントをあげるときや、飲み会のお店を決めるときもそうですよね。相手が楽しんでもらえるか考える時間がすごく楽しい。
この本で私が特に感銘を受けたのが次の文章。
「わいんぱぶ ためのぶ」のお父さんに日々の幸せは何かと問い、「孫に小遣いをあげるとき」という話をしてもらったときに、少し、腑に落ちた。
「与えられた人はもらったときにすごく喜ぶけど、その喜びっていうのは早く消える。でも、与えた側の喜びっていうのはずっと残るんだ。だから孫は俺が小遣いをやったときは喜んでもすぐに忘れるけれど、俺はずっと覚えているんだよ」
人に何かしてあげるのって相手が喜ぶからだけではないですよね。
自分も幸せな気持ちに浸ることができるから素晴らしいのです。
まとめ
今回は小山薫堂さんの「妄想浪費」についてでした。
企画やアイディアで人を幸せにできるのは素晴らしいと感じました。
人に対する思いやりはAIやITが発達しても代替されることはないでしょう。
私も人を喜ばせるお金の使い方ができるようになりたいものです。
◆編集後記◆
札幌のタワーレコード移転中なんですね。
CD買いに行こうと思っていたのですが・・・