会計事務所の事業承継がすすんでいないということがニュースになっていました。後継者不足やM&Aがうまくいかないことが原因のようです。

業界全体のことを考えると他人事ではありません。事業承継が進まないことについて思うところをお話させていただきます。

会計事務所は属人的、良くも悪くも所長先生に依存している

会計事務所は仕事の質もお客様とのつながりも所長先生の力による部分が大きいです。良くも悪くも属人的です。そのような事務所では事業承継が難しいことが考えられます。

承継したとしてもサービスの質が変わってしまってはお客様は不満に思ってしまうでしょう。所長先生との関係性で契約してお客様については顧問を継続するとも限りません。所長先生に属人的な事務所はそもそも承継するということが非常に困難です。

また、後継者を探すということもハードルが高いです。後継者は税理士資格を保有していなければいけません。税理士試験受験者が減っているなかで若い税理士を招き入れるということは簡単ではありません。

組織的な税理士法人と属人的な個人事務所で2極化するのではないか?

事業承継に限らず人材の育成、業務の平準化が図られている税理士法人、小回りが利いて特徴的で独自のサービスを提供できる個人事務所。会計事務所は近い将来、このように2極化するのではないでしょうか?

組織化が良くて、属人化がダメという話ではなくそれぞれの特徴を生かしたサービスを提供していくこととなるでしょう。

組織化で最も重要になるのは人材の確保です。会計事務所の労働環境は他の業界に比べまだまだ遅れています。働きやすさ、成長できる環境そういったことが選ばれる事務所になることでしょう。

個人事務所において最も重要なことは信頼関係です。税理士に限らず専門職はお客様から見て仕事の成果がわかりにくい側面があります。だからこそ安心や信頼が重要になります。

まとめ

事業承継ができない会計事務所の廃業ということは今後も増えることでしょう。そうなると業界内の再編がすすみ、組織化、属人化の2極化になることが予想されます。

サービスの質やニーズは今後も変化し続けることでしょう。

◆編集後記◆
カシメロ対赤穂亮 決まりそうですね。
赤穂選手。年齢のことを考えるとここは落とせないですよね。
応援しています。