こんにちは。札幌の税理士の青木です。
「何で税理士になったんですか」という質問を受けることがあります。
様々な理由がありますが、理由の1つとしてブラック企業で働いていたということがあります。
ブラック企業で働いていたことと税理士になることは関連性が低いように感じるかと思います。
今回はなぜ私が税理士を目指したかということについてお話をさせていただきます。
これから税理士を目指す方や既に税理試験を受験されてる方の参考になれば幸いです。
ブラック企業を抜け出すには手に職が必要
私はかつて大手シューズショップで販売員として働いていました。
そのシューズショップの労働環境は非常に良くないものでした。
長時間労働やサービス残業は当たり前で休日も非常に少ない会社でした。
労働環境が悪いだけでなく、専門的な能力の必要な仕事ではありませんでした。
ちなみに、販売の仕事自体がつまらないとか、仕事が簡単という意味ではありません。販売の仕事は素晴らしい面もたくさんあります。お客さんの反応を自分で見ることもできますし、売り上げを立てるためにどのような戦略を立て、それを実行するかなど面白い部分もたくさんあります。
しかしながら勤続年数が長くなると、仕事が単調に感じる部分が出てくるようになりました。
そればかりではなく、労働環境の悪い会社は従業員の意欲が低いです。
そのような環境に身を置くことが自分にとってプラスになるとは考えられませんでした。
私はその環境から抜け出すための手段として税理士資格を取得するということを決意しました。
税理士試験を頑張れたのは楽な道を選びたくなかったから
税理士試験は過酷な試験といえるかと思います。試験の正解は公表されることがないうえ、試験を回答するための時間も短かいため、落ち着いてゆっくり解くと時間が足りなくなります。
税法科目については理論の暗記というものが求められます。税法の条文をほぼ一言一句間違えないように覚えなければいけません。
理論の暗記が不正確だと得点には結びつかないですし、書き間違いがあった場合は大幅なタイムロスとなるため合格が遠のきます。
そのような過酷な試験を受験するには、試験勉強もまた過酷です。1日中勉強するというのはそう珍しくないことですし、当然勉強に時間がかかれるため他のものを犠牲にすることになります。
私も毎日試験勉強に多くの時間を割いてきました。仕事を辞め税理士試験に専念していた時期もあります。
試験勉強に専念しているように関わらず、私の模試の成績はひどいものでした。
毎日毎日勉強しているのに、いつも平均点位の点数しか取れませんでした。
仕事をしながら税理士試験を受けてる人の中にも、私より成績のいい人はいたと思います。
非常に惨めで大変な思いではありましたが、それでも税理士試験から撤退するという選択肢はありませんでした。
なぜなら私は楽をするために税理士試験を受けていたわけではないからです。もし楽をしたいのであれば、ブラック企業に戻る方が圧倒的に楽です。
何も考えずただ毎日働くだけでお給料がもらえます。思考停止している状態が一番楽です。
しかし、挑戦しない人生を送るといつか後悔するのは分かっているので税理士試験を合格するまで受けました。
税理士試験はひらめきでは解けない
税理士試験はひらめきで解ける試験ではありません。
しかしあきらめず、妥協せずに努力をし続けた人が受かる試験だと思います。
私も税理士試験はスムーズに合格できた方ではないので、うまくいかない人の気持ちというのはよくわかっているつもりです。
私の経験談になりますが、これで落ちたら来年はもうこれ以上やることがない、撤退する以外の選択が残っていないという状況まで追い込んだ年は合格しました。
努力すれば必ず受かるわけではありませんが、合格するためにやれることやるべきです。
まとめ
今回は私が税理士試験を受験したきっかけについてのお話です。
税理士試験を受験するきっかけは人それぞれかと思います。
私の体験談が誰かの役に立つことがあれば非常に喜ばしいことです。
◆編集後記◆
映画「BLUE GIANT」は鑑賞の最中に拍手をしていいみたいですね。
拍手をしたい気持ちはとても分かります。