今日は札幌の税理士の青木です。
税理士試験は難関試験とされています。科目合格制で5科目受からなければいけません。合格までの平均年数は7年から8年と言われ長い時間を要します。
受験されてる方の中には、会計事務所で働いている方もいるかと思います。
私も働きながら受験をしていたことがあるので、仕事と勉強の両立の難しさは理解しているつもりです。
今回は税理士試験を受けるにあたりどんな事務所で働くのがいいのかということについて考えていきます。
もう一度働きながら受験をするのであればどんな事務所で働きたいかということについて考えを述べていこうかと思います。
どんな事務所で働きたいのか?
税理士試験に合格するということについてはもちろんですが、その後の実務やキャリアについても考慮に入れていきたいと思います。
まずは判断するための要素を列挙していこうと思います。
- 残業が無い又は少ない
- 給料が良い
- 受験仲間が職場にいた方が良いのか?
- 業務内容について専門性が高い
- 受験予備校から近い
それぞれについて考察していきます。
残業が無い又は少ない
税理士試験に合格するのであれば、残業が無い又は少ないような事務所でないと難しいかもしれません。
残業の有無については、本来であれば個人の能力による部分もあるかと思います。実務能力が高く仕事が速ければ当然残業というのは少ないはずです。
しかしながら古い体質の会計事務所だと「残業=頑張っている」という風潮が残っています。
そのような事務所であればいくら個人の仕事が速くても、残業を強要されるような場合もあるかと思います。
私自身の体験談にはなりますが、仕事を早く終え、定時で帰り税理士試験の勉強するということをやっていましたが、ある日先輩から「他の人が残っているんだからあなたも残らなければいけない」と言われました。
私は「はい、わかりました」と返事をしてその日もいつもと同じように定時で帰りましたけれども。
実際に残業がないかっていうのが重要なのはもちろんなんですが、長時間労働を善とする風潮が残っているかどうかっていうのも同じぐらい重要ですよね。
給料が良い
給料が良いかどうかは本来は非常に重要ですが、税理士試験に合格することを重点に置くと優先度は下がると思います。
ただし合格後のキャリアをどのようにするかによっては考えなければいけません。
例えば試験合格後も引き続きその職場で働くのであれば給与水準というのは重要になってくるかと思います。
逆に合格後に独立や転職をするのであればそこまで給与水準はそれほど重要ではありません。
ただし、ここで注意していただかなければいけない事としては、税理士試験合格後に会計事務所に転職をするのは難しい場合があります。
なぜなら有資格者の場合は独立するという選択肢を持っているため職場に定着しないと思われており、採用することに二の足を踏む事務所も多いからです。
いずれにせよ重要なことは合格後のキャリアについてはあらかじめ考えておくことです。
受験仲間が職場にいた方が良いのか?
私が働きながら勉強していた時は、同じ職場には税理士試験を受験する人いませんでした。(厳密には受験していた人はいたんですけれども本気で勉強していた人はひとりもいませんでした)
では受験をする人がいた方が良かったかと言われると、別にいてもいなくても変わらないですね。
結局受験をするのは自分ですし、合格するための戦略というのは人それぞれ違うので、受験する人が同じ職場にいても特に刺激を与えあうということは無かったのかなと思います。
これについては感じ方は人によって変わる部分もあるかもしれないですね。仲間がいた方がいいと感じる人もいるでしょう。
業務内容について専門性が高い
業務内容について可能性が高ければ、仕事で培った知識か直接試験に役立つかもしれません。
またその後のキャリアのことを考えると専門性が高い業務を行うというのは武器になることでしょう。
しかし個人的には税理士試験に合格することに集中するのであれば、専門性が低い方が有利かと思います。
なぜかと言うと専門性が高い業務というのは、分からないことに直面することが頻繁にあります。
その都度、調べたり考えたり不安になったりかなりエネルギーを使います。
税理士試験の勉強もかなりエネルギーを使うので、日中の業務で使うエネルギーを出来る限り抑えたいところです。
そうなると業務の専門性が低い方が有利となります。例えば記帳代行のような繰り返し作業であれば肉体的な疲労は高いかもしれませんが頭脳の疲労というのは専門性の高い業務に比べ少ないかと思います。
そのため税理士試験に合格するという観点で考えると専門性の高い業務が必ずしも有利とは言えないでしょう。
受験予備校から近い
職場が受験予備校から近い方が有利な場合は2パターンあるかと思います。
ひとつ目は平日の夜に授業を受ける人。当然仕事帰りに受験予備校に行くので職場と受験予備校の距離が近い方が便利です。
もうひとつのパターンは受験予備校で自習をする人。もちろんこのパターンであっても受験予備校が近いのは便利です。
ひとつ目のパターンについては便利なのは間違いないです。
しかしもう一つのパターンについては、私にとってはあまり重要ではなかったです。
なぜなら私は自習室をあまり使わなかったからです。
自習室もあまり使わなかったのかと言うと、自宅で集中できる環境を作る方が、より多く勉強に時間を充てることが出来ると考えていたからです。
自宅で勉強するのであればいつも同じ環境で勉強ができるので、税理士試験のようにコツコツ繰り返す勉強とは相性が良いと私は考えていました。
まとめ
もう一度税理士試験の勉強をするのであれば、どんな事務所で働きたいかということについて考えてみました。
結論としては「残業があまりなく、業務については単純作業が多い」というものに落ち着きました。
税理士試験に合格することがゴールではなくスタートです。試験に合格することの難易度が高いということには間違いがないので、受かるためにどうすればいいのかというのを徹底的に考えていくことが合格への近道かと思います。
この記事をお読みの方の中には税理士試験を受験される方もいるかもしれません。
合格すれば確実に人生が変わるものなので悔いのないよう精一杯頑張りましょう。
◆編集後記◆
また一人素晴らしい音楽家が亡くなってしまいました。
本当に残念です。